『日銀短観』とは??(日銀が公表している全国企業短期経済観測調査(TANKAN))
目次

(1)はじめに

こんにちは。公認会計士の櫻井です。
【この記事の目的】
この記事は、読者の方の『経済を分析する力』を向上させることを目的として公開しています。
『経済を分析する力』が向上すると、株式投資において非常に役立ちます。
(2)どのように「経済を分析する力」をつけるか?

『経済を分析する力』は、『経済指標』を理解することで、向上します。
経済指標を理解することで、経済を「数字」で分析することができます。
(3)今回の経済指標:「日銀短観」

この記事では『日銀短観』という経済指標について、解説していきます。
この経済指標は、「経済」という大きなカテゴリーの中でも「国内経済全体」を分析するために役立つ指標です。
(4)この経済指標をみることで「わかること」
「日銀短観」をみることで、「日本国内の消費が、現在どういった状態にあるのか?」が、『数字』でわかります。
(5)日銀短観とは??
『日銀短観(にちぎんたんかん)』とは、日本銀行が年に4回(3、6、 9、12月)実施する「全国企業短期経済観測調査」を略したものです。
企業の経営者に「現在の景気はどうか?」「先行きについてはどうか?」などの質問(アンケート)を実施をして、その結果を日銀が集計・公表したものです。
世界的にも「TANKAN」という言葉で認知されているほど、重要かつ有名な経済指標です。
(6)この経済指標の「重要性」
公認会計士である筆者の意見としては、「日銀短観」は重要な指標だと言えます。
5段階評価でいうと、「4.0★★★★」です。
その理由は、企業の経営者からの回答として現状や先行きの経済の状況がここまで詳しくわかる経済指標はほかにないからです。
また、ニュース等でもよく取り上げられる「注目度の高い指標」です。
(世界的にみてもTANKANという言葉があるほど有名です。)
(7)実際の「日銀短観」
こちらが、実際の「日銀短観」です。

以下の画像ページの「公表データ」という箇所で「PDF形式」で公表されています。約20ページにわたって様々なデータが公表されます。
(リンクはこちら)

また、以下の画像ページで「要旨」も公表されます。こちらの「要旨」を見るだけでも十分です。
(リンクはこちら)

上記をクリックすると、下記のページに飛びます。

(8)この経済指標をチェックするときの「ポイント」
この指標をチェックするときのポイントは、『業況判断DI』(全規模合計「全産業」)の値(%)をチェックすることです。
日銀短観では、膨大な量のデータが公表されます。時間に余裕がある方はすべてに目を通すことをおすすめしますが、そうでない方はポイントを絞ってみることをおすすめします。
具体的には、「業況判断DI」をみることをおすすめします。
下記画像のとおり、「業況判断DI」は「大企業」のデータから掲載されていますが、最後に「全規模合計(全産業)」のデータが記載されます。

「全規模合計(全産業)」の「業況判断DI」をみることで、「国内企業による、今後の経済の見通し」を「数字で」知ることができます。
業況判断DIは、「日本経済の体温計」のような役割を果てしていると言われています。


上記の画像でいうと、「(経済が)「良い」ー「悪い」を引いたポイントが17%であった」ということがわかります。
(9)どこで発表される??
日銀短観は、日銀のホームページで公表されます。
リンクは⇨こちら
(10)いつ発表される??
日銀短観は、『四半期ごと(3ヶ月に1回)』に発表されます。
・発表頻度:四半期ごと
・具体的な公表日は?:おおむね第2週目
(例:12月に発表された日銀短観⇨具体的には、12月15日に発表)
・発表されるデータはいつのもの?:3ヶ月前のデータ
(例:12月15日に公表されるのは⇨9月分のデータ)
(11)まとめ
★重要性:『4.0★★★★』(5段階評価)
★見るべきデータ:『業況判断DI』(全規模合計「全産業」)の値(%)
★発表頻度:『四半期ごと』
★発表元:『日銀』
★リンク:⇨こちら

