【基礎講座④】『売買益を得るには??』
目次


こんにちは。個人投資家の櫻井です。
前回の基礎講座③で、「売買益とは、何なのか?売買益を得るにはどうしたらいいのか?」が少しイメージできたと思います。
(こちらは基礎講座③の復習です。)
復習
✅️売買益とは、株価が安いときに買い、その後高くなった時点で売ったときの、値上がった部分の利益のこと
✅️「売買益」を得るには・・・・「本来の価値に比べて、安い株を買う」
✅️「本来の価値」を算定する最も簡単な方法は、「1株あたり純資産」を求めること
✅️「株価」が「1株あたり純資産」よりも値が低ければ、理論上、その株価は「安い」
今回の基礎講座④では、「売買益」について、もう少し詳しくみていきたいと思います。
この記事を読むと・・・
この記事を読んでいただくと、「売買益はなんで発生するのか?」など、売買益の基本的なことについて理解することができます。
★この『株式投資の基礎講座』は、そもそも論を中心に、株式投資をはじめる上で、必ず知っておきべき知識やルールを解説する初学者向けの講座です★

では、「基礎講座④」いきましょう!

▶売買益を得るためのスタートライン
売買益を得たいと考えた場合、「本来の価値」よりも「安い」株を買うことで、達成することができます。(このことについては、すでに前回(基礎講座③)で学習済みです。)
「本来の価値」とは=1株あたり純資産」でした。(もちろん他にも算定する方法はたくさんありますが、最もカンタンな算定方法が「1株あたり純資産」です。
・・・なので、ある株の「1株あたり純資産」を知ることが、売買益を得るためのスタートラインです。
「1株あたり純資産」を把握して、それを「株価」と比べることで、安い株なのか高い株なのかが判断できます。
・・・では、実際に「1株あたり純資産」をみてみましょう。
▶実際の「1株あたり純資産」
こちらの画像は、ある株の「1株あたり純資産」です。こちら画像のページは、証券会社に口座を開設したら、誰でもみれるようなページです。
このように、「1株あたり純資産」は公表されます。つまり、誰でも知ることができる情報です。
この株のケースだと・・・
✅️株価=
✅️1株あたり純資産=
では、この株は現在「安い」状態でしょうか・・・?
もう一度、復習ですが、「株価」と「1株あたり純資産」の関係性は、以下のとおりです。
✅️「株価」が「1株あたり純資産」よりも値が低ければ、理論上、その株価は「安い」
✅️「株価」が「1株あたり純資産」よりも値が高ければ、理論上、その株価は「高い」
(基礎講座③の復習)
よって、この株のケースでは、現在の株価が「安い」状態にあります。

ここまで基礎講座を読んでいただいて、みなさんはもう「株価」と「1株あたり純資産」を比べることで、株価が「安い」か「高い」かを判断できるレベルになりました。
・・・でも、これだけでは株式投資を始めるには、まだまだ不十分です。スタートラインというイメージです。
・・・では少し話が変わりますが・・・
そもそも・・・・売買益って、なんで発生するのでしょうか・・??
▶そもそも、売買益ってなんで発生するの・・・??

そもそも、なぜ売買益は発生するのでしょうか・・?
これは、「株価が、変動するから」です。
✅️売買益が発生するのは、株価が変動するから
株価は、基本的には毎日(=毎営業日)変動します。(基礎講座②にて解説しました。)
みなさんが売買益を得たいと思って株を買った場合、買ったあとに株価が上昇したタイミングで売却すれば、売買益が得られます。
この「上昇したタイミング」とは、1分後の場合もあれば、数日後の場合もあります。(もちろん、そのまま数ヶ月間、上昇しないこともあり得ます。)
株を買ったあとは、その株をいつでも売ることができるので、例えば、「今日買って、1年後に売る」、「今日買って、明日売る」、「今日の午前中に買って、今日の午後に売る」・・・こういった売買も、もちろん可能です。
・・・これを限りなく短い時間で行う投資の仕方もあります(=これを「スキャルピング」といいます)。

株価の変動の仕方については、銘柄によって、また、日よって、それぞれ違いますが、1分1秒単位で値が動く株もあれば、何時間も動かない株もあります。
▶1日で変動する株価の「幅」には制限がある

株式投資は、1日でも大きな利益を得ることができる場合があります。(例:朝に買った株を、その日の午後に売る、など)逆に、1日で大きな損失を被ってしまうこともあります。
短期間であまりにも大きく株価が上昇しすぎたり、下落しすぎることで、1日単位での利益もしくは損失の金額がとても大きくなってしまう可能性があります。
・・・そこで、短期間であまりにも大きな利益もしくは損失が出ないように、1日で変動できる株価の金額には「上限」と「下限」があります。
1日で変動できる株価の上限と下限
このことをストップ高(=上限)、ストップ安(=下限)といいます。
▶どのように変動するか予測はできるが・・・

「株価が変動する」という点ですが・・・
✅️ある株が、どれくらい変動したり、どのような変動の仕方をするか、について100%の精度で知ることは、絶対にできません。
ここはとても重要なので、もう一度いいます。
・・・どれくらい変動したり、どのように変動するか、予測することはできます。ですが、実際に「どのように変動するか、事前に知る」ということは不可能(※)です。
(※会社内部の情報を予め知って株を売買することは禁止されています。)
なので「絶対に上がる株があります!この株を買えば100%利益が出ます!」・・・などどいう情報は、信じないでください。
・・・たとえ上がったとして、結果論に過ぎません。
・・・実際に、株価がどのように変動するかは、わかりません。
✅️株価が、どう変動するか「予測」はできる
✅️だが、100%の精度で知ることは不可能
✅️「前日に好決算が発表されたから、今日は、上がりそうだ」という予測はできても、実際にどうなるかについては、その日、フタをあけてみないとわからない
では、そもそも、なぜ株価は変動するのでしょうか・・・?

ここから、重要です。
▶なぜ、株価は変動するのか?

では、なぜか株価は変動するのでしょうか・・・?
これは、結論からいうと、株価は、会社の業績に連動しているからです。
株価が変動する要因は・・・
株価は、会社の業績に連動しているから
例えば、「外国人観光客の数が減少している」というニュースが発表されたとします。
外国人観光客は、日本の百貨店などで高額な商品をたくさん買う傾向にあります。
その外国人観光客が減少傾向にある、ということは、百貨店の売上も減少する傾向にある。
そのため、百貨店の業績が悪化するかもしれないという予想が働き、百貨店の株が下がってしまう・・・という感じです。

よく「株は連想ゲームだ」と言われる理由は、このような連想をもとに株価を予測するからです。
・・・いまのたとえでは、業績が悪化するという予想でしたが、業績が急拡大するといった予想が出ると、株価は大きく値上がりすることがよくあります。
✅️今後の業績がいいと発表されているにもかかわらず、株価が安く放置されている、
あるいは、会社の資産状態(例えば、現金をたくさん保有していて、倒産の危険性も低い)が良好にもかかわらず、株価が安く放置されている、こういった株を見つけていくことで、売買益が得られる可能性が高まります。
▶だから会社は決算を公表している

上で説明したとおり、会社の業績は、株価に影響を与えるとても重要な要素です。
なので、会社は、これから株を買おうとしている投資家に対して、あるいは、すでに株を買っている株主に対して、業績を公表する義務があります。
この義務を果たすために「決算」という形で、広く世の中に業績を公表しています。
▶好決算だと株価がどうなる・・??
株価は、会社の業績に連動しているため変動する、と解説しました。
では、どのように「変動」するのでしょうか??
結論
好決算(=業績が「良い」)だと、株価は上昇する傾向にある!
・・・この内容については、とても奥が深いです。なので、今回の基礎講座④では、この結論だけおさえてください。
どうしても理由が知りたい方は、株とはそもそもなにか??(基礎講座①)を思い出してください。
基礎講座①の復習
株とは、会社の所有権をあらわす権利であり、株を買うとその会社の「オーナー」として、会社の資産・負債・利益が自分のものになる。
「オーナー」として、会社の業績がよくなると、もらえる「利益」が増えますよね?
なので、株をさらに買いたい、と考えます。そうすると、株が人気がでます。人気が出ると、なかなか株を買えなくなるので、価格が上がっていきます。
このように、好決算が発表されると、通常は(※)、株価は上昇します。
(※)そうではないケース(下落するケース)もあります。
上記の内容は無視して頂いて大丈夫です。みなさんは、結論を抑えてください。
結論:好決算(=業績が「良い」)だと、株価は上昇する傾向にある!
▶基礎講座④の「まとめ」


基礎講座④、お疲れ様でした。
今回、学習した内容を、以下でまとめました。
基礎講座④の「まとめ」
✔売買益が発生するのは、株価が変動するから
✔株価には、値幅制限がある(ストップ高とストップ安)
✔株価が、どのように変動するか100%の精度で知ることはできない
✔株価がどう変動するか、予測することはできる
✔株価は、会社の業績に連動しているため、変動する
では「売買益がなにか」イメージできたところで、次は「基礎講座⑤」へいきましょう!
下記のボタンをクリックすると、基礎講座⑤へ飛びます。

基礎講座④を読んでいただいただけでも、かなり疲れたかと思いますので、しっかり休んでから「基礎講座5」へお進みください!
(お疲れ様でした)

