『消費者物価指数（CPI）』とは？？（物価の動向を分析する上で最も重要な経済指標）

2025年12月17日 2025年12月22日

櫻井(公認会計士)

（１）はじめに
- - 【この記事の目的】
（２）今回の経済指標：「消費者物価指数（CPI）」
（３）この経済指標をみることで「わかること」
（４）消費者物価指数（CPI）とは？？
（５）この経済指標の「重要性」
（６）実際の「消費者物価指数（CPI）」
（７）この経済指標をチェックするときの「ポイント」
（８）どこで発表される？？
（９）いつ発表される？？
（１０）まとめ

（１）はじめに

こんにちは。公認会計士の櫻井です。

【この記事の目的】

この記事は、読者の方の『経済を分析する力』を向上させることを目的として公開しています。

『経済を分析する力』が向上すると、株式投資において非常に役立ちます。

（２）今回の経済指標：「消費者物価指数（CPI）」

この記事では『消費者物価指数（CPI)』という経済指標について、解説していきます。

この経済指標は、「経済」という大きなカテゴリーの中でも「物価」を分析するために役立つ指標です。

（３）この経済指標をみることで「わかること」

「消費者物価指数（CPI）」をみることで、「日本国内の物価が、現在どういった状態にあるのか？」が、『数字』でわかります。

（４）消費者物価指数（CPI）とは？？

『消費者物価指数（しょうひしゃぶっかしすう）（通称：CPI）』とは、みなさんが購入するあらゆる「モノ」と「サービス」の価格が、上がっている傾向にあるのか、下がっている傾向にあるのか、かがわかる指標です。

モノとサービスの価格のことを「物価」といいます。、われわれのような「消費者」が購入する「物価」の変動がわかる「指数」という意味で、「消費者物価指数」という名前がついてます。

（５）この経済指標の「重要性」

公認会計士である筆者の意見としては、「消費者物価指数（CPI）」はとても重要な指標だと言えます。

５段階評価でいうと、「５．０★★★★★」です。

その理由は、国内経済がインフレ基調にあるのかデフレ基調にあるのかが、最もわかりやすく数字でわかる経済指標であるからです。

「物価」に関する経済指標はほかにも多々ありますが、CPIが「物価」を示す経済指標の中では最も重要度の高い指標です。

また、近年「インフレ」は大注目の経済指標です。ニュース等でもよく取り上げられる「注目度の高い指標」です。

（６）実際の「消費者物価指数（CPI）」

こちらが、実際の「消費者物価指数（CPI）」です。

（７）この経済指標をチェックするときの「ポイント」

消費者物価指数は、５００以上のモノやサービスの「品目」を対象にしている指標です。例えば、食料、家具、交通費、などの品目ごとに、価格が上がっているのか、下がっているのか、がわかります。
ただし、５００以上のデータのすべてをみるのは膨大な時間を要してしまうので、以下の３つの指標をみることをおすすめします。

・総合指数
・コア指数（＝「生鮮食品」を除く総合指数）
・コアコア指数（＝「生鮮食品」と「エネルギー」を除く総合指数）

「実際の消費者物価指数」でいうと、下記の画像の赤線になります。

・総合指数とは、すべての物価、つまり物価全体の変動がわかる指数です。
・コア指数とは、総合指数から「生鮮食品」を除いた指数です。
・コアコア指数とは、総合指数から「生鮮食品」と「エネルギー」を除いた指数です。

「生鮮食品」は、季節的な変動や気候の変動などによって、価格に大きなブレがあり、それが全体の価格に大きな影響を与えることがあります。
なので、「生鮮食品」の価格の変動を除くと、そういったブレの影響を受けずにデータをみることができます。
同じ理由で「エネルギー」も価格の変動が大きいです。

なので、この３つをチェックすれば、物価全体の変動がよくわかるので、この３つをチェックすることをおすすめします。