【基礎講座③】『株式投資で利益をあげるには??』
目次


こんにちは。個人投資家の櫻井です。
基礎講座①で、「株とは、そもそも何なのか?」が理解できたと思います。
基礎講座②で、「株式投資とは、そもそも何なのか?」が理解できたと思います。
復習
✅️株とは、「会社を所有できる権利」のこと
→なので株を買うと、会社のオーナー(株主)という立場として、会社の資産や負債や利益が自分のものになる(ただし、他の株主と共同で所有することになる)
✅️株式投資とは、株を売買することで、利益を得る投資のこと
→利益を得る方法には2つある(=「売買益」と「配当」)
・・・では、株式投資で利益をあげるためには、どうすればいいでしょうか・・・??
この記事を読むと・・・
この記事を読んでいただくと、「株式投資で利益をあげるには、どうすればいいのか」について理解することができます。
★この『株式投資の基礎講座』は、そもそも論を中心に、株式投資を行っていく上でとても重要なことを解説する初学者向けの講座です★

では、「基礎講座③」いきましょう!

▶株式投資で利益をあげるには??
前回の基礎講座②で、株式投資で利益をあげる方法には大きく2つ(売買益と配当)あると解説しました。
復習
✅️売買益とは、株価が安いときに買い、その後高くなった時点で売ったときの、値上がった部分の利益のこと
✅️配当とは、会社が稼いだ利益の一部を、お金などで受け取ること
・・・では、具体的に、どうすれば利益(=売買益と配当)を得られるのでしょうか・・?
「売買益と配当を得る方法」
✅️「売買益」を得るには・・・・「本来の価値に比べて、安い株を買う」
✅️「配当」を得るには・・・・「配当をたくさん出している会社の株を買う」
・・・・・上記が結論になります。

・・・これだけを読んでも意味がわからないと思います。
では、意味がわかるように、具体的に解説していきます。
(まずは「売買益」について、次に「配当」について解説していきます。)

・・・少し長いので、休みながら、読んでください。
・・・では、いきましょう!
▶「売買益」を得るには・・・??

✅️「売買益」を得るには、「本来の価値に比べて、安い株を買う」ことで達成できる
✅️例えば、ある株の本来の価値が1,000円、現在の株価が100円であるとする
✅️この場合、その株が100円のときに買っておき、その後、本来の価値である1,000円まで株価が上がったタイミングで売った場合、900円の利益(=1,000円ー100円)を得ることができる
✅️・・・この900円(=差額)が売買益
✅️売買益が得られた理由は、株価が100円のときに買うことができたから

・・・上記のように「売買益」を得るために重要なことは、安いときに株を買うことです。この例では、100円のときに株を買うことができた点が、売買益が得られた大きな要因でした。
・・・つまり、売買益を得るための重要なポイントは、「本来の価値よりも、安くなっている株を買うことができるか」どうかです。

・・・もちろん、甘い話などないので、安くなっていると思って買った株が、上がるどころかずるずると値下げしていってしまうケースもあります。
・・・ですが、安く放置されている株が、短期間で2倍、もしくは10倍にまで上昇するケースも珍しくはありません。その場合、大きな利益を得ることができます。
・・・では、具体的に、どうすれば、本来の価値よりも、安くなっている株を買うことができるでしょうか・・・??
▶安くなっている株を買う方法

結論
その株の「本来の価値」を知ることができれば、安いかどうかがわかる
(=安ければ「買う」、そうでなければ「買わない」と判断できる)
・・・これが結論です。以下、解説していきます。
✅️ある株の株価が1,000円だとします。
✅️この株価が「安いか・高いか・どちらかわからない」の3択で答えてください。
✅️答えは、「わからない」になると思います。
✅️なぜなら、「基準」がないからです。
✅️・・・では、この株の「本来の価値」は1万円であることがわかりました。それがいま、なんらかの理由で1,000円になっているとします。
✅️ではもう一度、株価(=1,000円)が「安いか・高いか・どちらかわからない」の3択で答えてください。
✅️答えは、「安い」になると思います。
✅️なぜなら、「本来の価値=1万円」という「基準」があるからです。
・・・このように、ある株が今現在「安いのか・高いのか」は、「基準」があればわかります。
この「基準」を「本来の価値」といいます。

・・・では、具体的に、どうすれば、その株の「本来の価値」を知ることができるでしょうか・・・??

あともう少し!休みながら、読んでください。
▶ある株の「本来の価値」の算定方法

結論
その株の「本来の価値」を算定するには、「1株あたり純資産」を知ればよい
・・・これが結論です。以下、解説していきます。
✅️株とは、「会社を所有できる権利」なので、株を買うと、資産や負債や利益はすべて自分のものになります(=復習)
✅️ここで、「利益」とは、これから発生していくものです。つまり「不確かなもの(=まだ本当に得ることができるかわからないもの」です。
✅️対して、「資産」や「負債」は、すでに発生したもの(=過去に何かが発生した結果として存在するもの)です。(例:資産=現金、負債=借金、など)
✅️例えば、会社にお金が振り込まれた結果として会社の口座に「現金」があります。会社が銀行から借り入れを行った結果として会社に「借金」があります。
✅️ここで、確かなものとして存在する「資産」と「負債」は加味する一方で、不確かなものである「利益」は無視します。
✅️「利益」を無視すると、冒頭の一文は、「株を買うと、「資産」や「負債」や「利益」はすべて自分のものになる」・・・に変わります。
✅️ここで、「資産」と「負債」を合わせたものを「純資産(じゅんしさん)」といいます。
(厳密には、合わせたものではなく、資産から負債を差引いたものが純資産です)
✅️「資産」と「負債」を合わせると、さきほどの一文は、「株を買うと、「純資産」がすべて自分のものになる」・・・になります。
✅️つまり、「株を買うと、純資産が手に入る」ということです。
✅️これは、株を買うために支払うお金と、株を買ったことで手に入る純資産が、等価交換(=同じ価値)であることを意味してます。
✅️よって、株の「本来の価値」は、「純資産」になるはずです。
✅️株は通常「1株あたり」で価値が付されているので、純資産も「1株あたり」で換算する必要があります。
✅️純資産を、「1株あたり」で換算したものを「1株あたり純資産」といいます。
・・・この「1株あたり純資産」こそが、株の「本来の価値」になります。
この「1株あたり純資産」は、株の「本来の価値」を算定する「最も簡単な方法」と言われてます。
・・・なぜなら、資産から負債を引いた「純資産」を、「1株あたり」に換算するだけで算定することができるからです。
株の「本来の価値」のことを理論的な値(あたい)という意味で、「理論値(りろんち)」ともいいます。
(株の「本来の価値」は、「1株あたり純資産」であることがわかったところで)・・・では、具体的に、どうすれば、その株の「安いか・高いか」を知ることができるでしょうか・・・??
▶ある株が「安いか・高いか」の判断

結論
✅️「株価」が「1株あたり純資産」よりも値が低ければ、理論上、その株価は「安い」
✅️「株価」が「1株あたり純資産」よりも値が高ければ、理論上、その株価は「高い」
「1株あたり純資産」は、株の「本来の価値」をあらわしてます。
なので、理論上は、「1株あたり純資産」と、「株価」を比べることで、株価が安いのか高いのかが判断できます。
この方法(=「1株あたり純資産」と、「株価を」を比べる方法)は、株価が安いのか・高いのか、が判断できる最も簡単な方法と呼ばれています。

以上が「売買益」についての解説です。
・・・1回読んだだけでは、イメージしにくいかもしれませんが、その場合、以下の「まとめ」をおさえるだけでも十分です!
まとめ
売買益を得るには・・・
✅️今後株価が上がる(=本来の価値に比べて、安く放置されている)株を買い、値上がりしたタイミングで売ることで、大きなリターンを得ることができる
✅️株の「本来の価値」を知ることができれば、その株がいま現在「安いか・高いか」がわかる
✅️最もカンタンに算定できる「本来の価値」は、「1株あたり純資産」
✅️「株価」が「1株あたり純資産」よりも値が低ければ、理論上、その株価は「安い」
✅️「株価」が「1株あたり純資産」よりも値が高ければ、理論上、その株価は「高い」

売買益のイメージはつかめたでしょうか?
基礎講座④でさらに詳しく解説しますので、いまはイメージがつかめれば十分です。
・・・では、最後に、「配当」にいきましょう。
「配当」を得るには??

✅️「配当」を得るには・・・・「配当をたくさん出している会社の株を買う」
配当は、「1株につき〇〇円の配当がもらえる」ということが、ほとんどの場合、株を買う前に(=事前に)わかります。
たとえば、下の画像のように、「この株を買うと、1株につき23円の配当がもらえます」という「予想1株あたり配当」というのが公表されます。

・・・上記の画像の場合、「予想1株あたり配当」は@23円なので・・・
この株を100株買うことで、2,300円の配当がもらえます。
「たったの2,300円・・・??」と思うかもしれませんが、もしも、この株を1万株買えばそれだけで、23万3000円の配当がもらえます。

配当については、(厳密には、「この日までに株を買っておかないといけない」というルールがあるのですが)基本的には、株を持っているだけで配当がもらえます。勝手に口座に振り込まれます。
・・・この点については、基礎講座⑤で詳しく解説していきます。
・・・またスクリーニング機能(「まずはここから株式投資とは?」にて解説)をつかって、配当をたくさん出している会社をカンタンに探すこともできます。
・・・ただし、単純に「多くの配当を出している」という点だけで見てしまうと、みなさんの資金の効率化が達成されません。資金の効率化を達成するには、必ず「利回り」を考える必要があります。

この点についても、基礎講座⑤で詳しく解説していきます。
まとめ
配当を得るには・・・
✅️配当をたくさん出している会社の株を買う
✅️配当をたくさん出しているかどうかは、「予想1株あたり配当」をみればわかる
✅️基本的には、株を持っているだけで、配当がもらえる
▶基礎講座③の「まとめ」


基礎講座③、かなりボリュームがありましたが、お疲れ様でした。
今回、学習した内容を、以下でまとめました。
基礎講座③の「まとめ」
✔株式投資で利益をあげる方法は2つある
✔その2つとは「売買益」と「配当」
✔売買益は、今後株価が上がる(=本来の価値に比べて、安く放置されている)株を買い、値上がりしたタイミングで売ることで、大きなリターンを得ることができる
✔「本来の価値」がわかれば、株が「安いのか、高いのか」がわかる
✔「本来の価値」を算定する最も簡単な方法は、「1株あたり純資産」を求めること
✔「株価」が「1株あたり純資産」よりも値が低ければ、理論上、その株価は「安い」
✔配当をたくさん出している会社の株を買う
✔配当をたくさん出しているかどうかは、「予想1株あたり配当」をみればわかる
✔基本的には、株を持っているだけで、配当がもらえる
では、次の基礎講座④で、「売買益」について、さらに詳しく、より具体的に解説します。
下記のボタンをクリックすると、基礎講座④へ飛びます。

基礎講座③を読んでいただいただけでも、かなり疲れたかと思いますので、しっかり休んでから「基礎講座4」へお進みください!
(お疲れ様でした)