『家計調査報告』とは??(消費支出2人以上世帯とは??)
目次

(1)はじめに

こんにちは。公認会計士の櫻井です。
【この記事の目的】
この記事は、読者の方の『経済を分析する力』を向上させることを目的として公開しています。
『経済を分析する力』が向上すると、株式投資において非常に役立ちます。
(2)どのように「経済を分析する力」をつけるか?

『経済を分析する力』は、『経済指標』を理解することで、向上します。
経済指標を理解することで、経済を「数字」で分析することができます。
(3)今回の経済指標:「家計調査報告」

この記事では『家計調査報告』という経済指標について、解説していきます。
この経済指標は、「経済」という大きなカテゴリーの中でも「消費」を分析するために役立つ指標です。
(4)この経済指標をみることで「わかること」
「家計調査報告」をみることで、「日本国内の消費が、現在どういった状態にあるのか?」が、『数字』でわかります。
(5)家計調査報告とは??
『家計調査報告(かけいちょうさほうこく)』とは、国内の「2人以上で住んでいる世帯」に対して、「1ヶ月の間に、いくらお金を消費したのか?」、「具体的には、何に、いくら使ったのか?」また、「1ヶ月の収入はいくらだったのか?」などの質問を行い、その回答を集計した結果を、総務省が公表している経済指標です。
「家計調査報告」は、別名「消費支出2人以上世帯」ともいいます。
(6)この経済指標の「重要性」
公認会計士である筆者の意見としては、「家計調査報告」はとても重要な指標だと言えます。
5段階評価でいうと、「5.0★★★★★」です。
その理由は、たしかに形式としてはアンケートではあるものの、「家計調査報告」以外に家計の消費が内訳ごとに細かくわかるような経済指標はほかにないからです。
また、ニュース等でもよく取り上げられる「注目度の高い指標」です。
(7)実際の「家計調査報告」
こちらが、実際の「家計調査報告」です。

(8)この経済指標をチェックするときの「ポイント」
この指標をチェックするときのポイントは、『消費支出』の「一世帯当たり」の金額をチェックすることです。
この金額は、日本国内の「2人以上で住んでいる世帯」が、「1ヶ月の間に、いくらお金を消費したのか?」の平均値をあらわしています。


上記の画像でいうと、「2025年10月の、国内の、2人以上世帯の消費額の平均は、約30.7万円だった(千円未満切り上げ)」ということがわかります。
また、『消費支出の内訳』の金額をチェックすることで、「1ヶ月の間に、何に、いくらお金を消費したのか?」という内訳がわかります。


下の画像の赤線のように、『消費支出』の『前年同期比』の『実質』の値をみることで、『去年の同じ時期に比べて、具体的にどれくらい「消費支出」が増減したのか』がわかります。

(9)どこで発表される??
家計調査報告は、総務省(統計局)のホームページで公表されます。
リンクは⇨こちら
<URL:https://www.stat.go.jp/data/kakei/2.html>
(10)いつ発表される??
家計調査報告は、『毎月』発表されます。
・発表頻度:毎月
・具体的な公表日は?:おおむね第2週目の第1営業日
(例:8月に発表された家計調査報告⇨具体的には、8月8日に発表)
・発表されるデータはいつのもの?:2ヶ月前のデータ
(例:8月8日に公表されるのは⇨6月分のデータ)
(11)まとめ
★重要性:『5.0★★★★★』(5段階評価)
★見るべきデータ:『消費支出』の「一世帯当たり」の金額
★発表頻度:『毎月』
★発表元:『総務省(統計局)』
★リンク:⇨こちら
★過去の資料:⇨こちら(e-Stat)

