『機械受注統計調査』とは??(内閣府が公表している機械受注統計調査報告)
目次

(1)はじめに

こんにちは。公認会計士の櫻井です。
【この記事の目的】
この記事は、読者の方の『経済を分析する力』を向上させることを目的として公開しています。
『経済を分析する力』が向上すると、株式投資において非常に役立ちます。
(2)どのように「経済を分析する力」をつけるか?

『経済を分析する力』は、『経済指標』を理解することで、向上します。
経済指標を理解することで、経済を「数字」で分析することができます。
(3)今回の経済指標:「機械受注統計調査」

この記事では『機械受注統計調査』という経済指標について、解説していきます。
この経済指標は、「経済」という大きなカテゴリーの中でも「投資」を分析するために役立つ指標です。
(4)この経済指標をみることで「わかること」
「機械受注統計調査」をみることで、日本国内の設備投資の『先行き』を見通す上で参考になります。
(5)機械受注統計調査とは??
『機械受注統計調査(きかいじゅちゅうとうけいちょうさ』とは、内閣府が公表している機械などを製造しているメーカー280社の「受注額」を表す経済指標です。
企業が「設備投資」を行う際には「設備投資に必要な機械」が必要ですが、その設備投資に必要な機械の「受注額」を知ることができます。よって、機械受注統計調査は、設備投資のトレンドを示してくれます。
(6)この経済指標の「重要性」
公認会計士である筆者の意見としては、「機械受注統計調査」は重要な指標だと言えます。
5段階評価でいうと、「4.0★★★★」です。
その理由は、280社もの設備投資の動向を、毎月集計・公表している経済指標はほかにないからです。設備投資のトレンドを考えるためには不可欠な経済指標であると考えられます。
(7)実際の「機械受注統計調査」
こちらが、実際の「機械受注統計調査」です。
「概要」(画像①)と「報告書」(画像②)がそれぞれPDF形式で公表されます。
⇨「概要」をチェックするだけで十分です。
・画像①「概要」

・画像②「報告書」(参考までに)

(8)この経済指標をチェックするときの「ポイント」
この指標をチェックするときのポイントは、『民需』の「船舶・電力を除く」の「対前月比」の値(%)をチェックすることです。(※これらは「概要」にも載ってます。)
この値(%)は、船舶や電力といった受注規模が大きくブレが生じやすい金額を除いた民間の設備投資の受注額の前月比をあらわしています。


上記の画像でいうと、「2025年8月の、船舶や電力を除いた民間受注額の、前月比(2025年7月と比較)は、▲0.9%であった」ということがわかります。
(9)どこで発表される??
機械受注統計調査は、内閣府(経済社会総合研究所)のホームページで公表されます。
リンクは⇨こちら
※下記画像のとおり、「調査の結果」の「統計表一覧」に過去のデータが掲載されます。

「統計表一覧」のリンクは⇨こちら
(10)いつ発表される??
機械受注統計調査は、『毎月』発表されます。
・発表頻度:毎月
・具体的な公表日は?:おおむね中旬頃
(例:10月に発表された機械受注統計調査⇨具体的には、10月16日に発表)
・発表されるデータはいつのもの?:2ヶ月前のデータ
(例:10月16日に公表されるのは⇨8月実績のデータ)
(11)まとめ
★重要性:『4.0★★★★★』(5段階評価)
★見るべきデータ:『民需』の「船舶・電力を除く」の「対前月比」の値(%)
★発表頻度:『毎月』
★発表元:『内閣府(経済社会総合研究所)』
★リンク:⇨こちら

