『工作機械受注統計』とは??(日工会が公表している工作機械の受注額)

(1)はじめに

公認会計士櫻井

こんにちは。公認会計士の櫻井です。

【この記事の目的】

この記事は、読者の方の『経済を分析する力』を向上させることを目的として公開しています。

経済を分析する力』が向上すると、株式投資において非常に役立ちます。

(2)どのように「経済を分析する力」をつけるか?

公認会計士櫻井

『経済を分析する力』は、『経済指標』を理解することで、向上します。

経済指標を理解することで、経済を「数字」で分析することができます。

(3)今回の経済指標:「工作機械受注統計

公認会計士櫻井

この記事では『工作機械受注統計』という経済指標について、解説していきます。


この経済指標は、「経済」という大きなカテゴリーの中でも投資」を分析するために役立つ指標です

(4)この経済指標をみることで「わかること」

工作機械受注統計」をみることで、日本国内の設備投資の『先行きを見通す上で参考になります

(5)工作機械受注統計とは??

工作機械受注統計(こうさくきかいじゅちゅうとうけい』とは、日工会(日本工作機械工業会(一般社団法人))が公表している、国内における1ヶ月の工作機械の「受注額」に関する統計です。

工作機械とは、一言でいうと「機械を作っている機械」です。
工場などでの「設備投資」が増えるということは、「モノを作る機械」が増えることを意味しますが、その「モノを作る機械」を作っているのが「工作機械」です。
なので、設備投資が増える前に、まず工作機械が増えることになります。つまり、工作機械が増えているかどうかを見ることで、今後の「設備投資」が増えていくかどうかがわかります。

(6)この経済指標の「重要性」

公認会計士である筆者の意見としては、「工作機械受注統計」は、時間があれば見るべき指標だと言えます。

5段階評価でいうと、「2.0★★」です。

その理由は、この指標がカバーしている「機械受注の範囲」がとても小さい(機械受注全体の約5%〜10%と言われています。)ので、時間がない方はみなくても良い指標だと個人的には思ってます。

ですが、「時間があれば見るべき点」としては、なんといっても「速報性」です。
この統計は、翌月の上旬には発表されるので、設備投資の先行きを考える上で参考になります。

また、ニュースでも取り上げられることは少なくないので、時間があれば見るべき指標です。

(7)実際の「工作機械受注統計

こちらが、実際の「工作機械受注統計です。

(8)この経済指標をチェックするときの「ポイント」

この指標をチェックするときのポイントは、『速報』の「受注総額」の金額をチェックすることです。

下記画像が日工会のホームページですが、赤線の「受注統計速報」の箇所に「速報データ」が公表されます。

こちらの画像の赤線部分が、1ヶ月の「受注総額」です。

公認会計士櫻井

上記の画像でいうと、「2025年11月の、日工会が集計している工作機械の受注総額は、約1,363億円だった(億円未満切り上げ)」ということがわかります。

11月の「1,363億円」という受注額は、2025年10月(前月)に比べて、▲5.0%減少(画像赤線の95%)、2024年11月(去年の同じ月=前年同月比)に比べると、+14.2%増加(画像赤線の114.2%)、という結果になってます。

(9)どこで発表される??

工作機械受注統計は、日工会(日本工作機械工業会)ホームページで公表されます。

リンクは⇨こちら

(10)いつ発表される??

工作機械受注統計は、『毎月』発表されます。

発表頻度:毎月
具体的な公表日は?:「速報」はおおむね第2週目
(例:12月に発表された「速報」⇨具体的には、12月9日に発表)
発表されるデータはいつのもの?:前月分のデータ
(例:12月9日に公表された「速報」⇨11月分のデータ)

(11)まとめ

重要性:『2.0★★★★★』(5段階評価)

見るべきデータ:『速報』の「受注総額」の金額

発表頻度:『毎月』

発表元:『日工会(日本工作機械工業会)』

リンク:⇨こちら

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